日露戦争で日本を救った英雄「秋山真之(あきやまさねゆき)」

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※転載元

 

海軍の参謀として日露戦争で活躍した軍人です。

「丁字戦法(ていじせんぽう)」を考案し、ロシアのバルチック艦隊を破りました。

あの東郷平八郎が連合艦隊を組織した際に参謀としてドラフト1位で指名した知将です。

彼の考案した「丁字戦法」と、連合艦隊の隊員にある徹底したメンタル教育を行ったことが後にバルチック艦隊を破る大きな要因となるわけですが、そもそも秋山真之ってどういう人物だったのでしょうか。

 

智謀沸くが如し

愛媛県出身の秋山真之は上京後、大学予備門(現在の東京大学教養学部)等を経て海軍兵学校に入校します。

学校の成績は常にトップ。友人がテストでの高得点の取り方を聞くと秋山は「授業中の先生の喋り方等、仕草を見れば大体の出題範囲が分かる」と言ってのけました。効率重視の勉強をしていたんですね。

周囲からの評価は「智謀沸くが如し(ちぼうわくがごとし)」。頭が良すぎてヤバイって言われていました。

そんな頭の良すぎる彼に大きな影響を与えたのが、「村上水軍」と「サンチャゴ港閉塞作戦」です。

 

村上水軍の戦い方

村上水軍とは、瀬戸内海で活躍した海賊のような人たちです。

彼らの戦い方は一言で言えば「一点集中砲火」。複数の船が入り乱れる海戦において、すべての敵船を満遍なく攻撃するのではなく、敵の船を一つずつ集中砲火していき、一隻ずつ潰していくというスタイルです。

秋山は戦術の勉強中にこの村上水軍の戦法を知り、「これを活用すれば立派な近代戦術が出来るじゃん。超面白くね?」と語ったとされています。

そう、後に秋山が考案する「丁字戦法」は、この村上水軍の戦い方を元に考案されたものなのです。

 

現場での判断力

サンチャゴ港閉塞作戦とは、スペイン軍と仲の悪かったアメリカ軍がキューバの港に停船していたスペイン艦隊を港に閉じ込めてボコボコにしようとした作戦です。秋山はアメリカ留学中にこの作戦を偶然にも目の当たりにしました。

しかし、アメリカ軍が来ていることを知ったスペイン軍は直ぐ様ダッシュで逃げ始めました。焦るアメリカ軍は指揮系統がちょっとだけ混乱。その際にアメリカ軍の戦艦一隻が独自の判断でスペイン艦隊を追走。見事攻撃に成功し、追いついたアメリカ艦隊がスペイン艦隊を撃破しました。

秋山は独自の判断で直ぐ様スペイン艦隊を追走したアメリカの戦艦に注目。この出来事から、「作戦の成功にはチームのメンバー全員が完璧に作戦を理解し、且つ状況に応じて臨機応変に動ける柔軟性が必要なんだ」と悟ったそうです。

 

丁字戦法ってどんな作戦なの?

直列に並んだ敵艦隊の頭を抑えて先頭の船から一隻ずつ集中砲火を浴びせていく戦い方です。

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※転載元

当時の戦艦は船の側面に砲台が並んでいたので、画像の日本軍のように、横向きに敵と対峙した方が何かと都合が良かったんですね。

 

でも、丁字戦法は失敗したんです

さて、朝鮮半島の利権問題でロシアと揉めていた日本は、連合艦隊を結成。

秋山は参謀として丁字戦法を考案。秋山を信頼しまくっていた東郷平八郎は速攻でこの作戦を承認し、連合艦隊は十分に作戦の訓練を積んだ上で旅順に停船していたロシア艦隊をぶっ潰しに行きます。

しかし、丁字戦法はあえなく失敗。

ロシア艦隊が逃げてしまい、しかも連合艦隊の指揮系統が混乱してしまったため、上の画像のように上手くT字の陣形を取れなかったんです。

ここでは運良くロシア艦隊の戦艦が故障したため追撃を食らわせて何とか勝利した連合艦隊ですが、丁字戦法は失敗に終わりました。

 

そしてやってきたバルチック艦隊

次はかの有名な日本海海戦です。

旅順艦隊の救援に向かっていたロシアのバルチック艦隊が攻めてくるという情報を察知した連合艦隊は、再度、丁字戦法を用いてこれを迎え撃つことにします。

前回失敗した丁字戦法に不安を持っていた秋山は、失敗を元に丁字戦法を改良。「平行戦」と呼ばれる戦法を考案します。

これは、敵艦隊と並走した後、敵の頭を抑え、先頭から集中砲火を浴びせるという作戦です。並走することで、敵艦隊を逃がさないようにします。

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※赤が日本軍、青がロシア軍です

 

秋山は作戦の訓練と「現場での柔軟に動ける判断力」の醸成を徹底。いよいよ開戦です。

 

やっぱり逃げられたが・・・?

開戦後、連合艦隊は素晴らしい連携で丁字戦法を展開。バルチック艦隊を攻めます。

しかし、危機を感じたバルチック艦隊が逃走を開始。進路を右に折れます。

それを見た連合艦隊の旗艦が、直ぐ様並走すべく右折しますが、バルチック艦隊はさらに逆ターン!

右折した連合艦隊旗艦は完璧に逆を取られました。このままではバルチック艦隊を逃してしまう!

 

しかし、ここで予想しなかった出来事が!

 

連合艦隊の下っ端達が右折した旗艦(自分らの上司)を追って右折せず、独自の判断でバルチック艦隊を追走し始めたのです!

そして旗艦不在の中、丁字戦法を展開。見事バルチック艦隊を撃破したのです。

秋山の「作戦の成功にはチームのメンバー全員が完璧に作戦を理解し、且つ状況に応じて臨機応変に動ける柔軟性が必要」という理念が実を結んだ結果でした。

 

この勝利が無ければ、歴史が大きく変わっていたかもしれません。

秋山の丁字戦法と、連合艦隊の現場に応じた柔軟な行動が日本を救ったのです。

 

 

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