Amazon Dash Buttonのヤバさを解説した記事が最高にイケてたので、僕も真似したいと思います

 

Amazon Dash Buttonのヤバさに気づいていない人は、今後あらゆる意味で損をします。

ここに、Amazon Dash Buttonの素晴らしい解説ブログがありますから、この記事は、そのブログをさらに噛み砕いて解説していく記事にしたいと思います。

まだAmazon Dash Buttonのヤバさに気付いていない方、この記事(もしくは参照記事)を読んで、Amazon Dash Buttonのヤバさに気付いてください。

 

 

上記のブログでは、Amazon Dash Buttonのヤバさを「エンジニアリング的なヤバさ」「マーケティング的なヤバさ(メーカー)」「マーケティング的なヤバさ(消費者)」の三種類に分けて説明しています。

1個ずつ噛み砕いて説明していきましょう。

 

 

エンジニアリング的なヤバさ

Amazon Dash Buttonの特徴は、”プロジェクトにおいて、デバイスよりもビジネスモデルが先行している”というところです。つまり、「”もの”を作って売ろう」ではなくて、「こういうサービスを売りたいから、それに必要な”もの”を作ろう」として誕生したわけです。ですから、「デバイスが先行する企業」のものづくりに比べて、Amazon Dash Buttonのデバイスは、かなりチープです。電池も1年しか保ちませんしね。

しかし、その”チープさ”は、はたして”欠点”なのでしょうか。

 

Amazon Dash Buttonは自宅にWifiがあるという前提を置き、その前提において、1年で使い捨てにしていいという割り切りからデバイスを設計している。

このような割り切りは、ビジネスモデルが先行していなければ実現することはできず、ビジネスモデルが先行しているからこそ、日本メーカーからしてみたらチープなデバイスが生まれる。

 

要は、サービスが売れればいいわけですから、デバイスの性能等は二の次です。加えて、”電池の寿命が1年”という仕様は、欠点どころか利点です。

 

IoTにおけるデバイスとソフトウェアは日進月歩であり、古いデバイスをサポートし続けると、そのせいでアーキテクチャの進歩が止まってしまう。
古いデバイスを適切に退場させることが、全体のアーキテクチャを健全に保ち、保守コストの低い状態を作り出す

 

この辺りについては、私もエンジニアの端くれなので納得。

”古いデバイスをサポートし続ける行為”とは、”現状維持”であり、”現状維持”は、”進歩”の真逆を行く行為です。

そういう意味で、Amazon Dash Buttonの”電池寿命1年”は、グッジョブと言わざるをえません。

 

 

マーケティング的なヤバさ(メーカー)

Amazon Dash Buttonの対応商品は、お菓子や洗剤、飲料関係といった、”性能差の少ない消費財”で占められています。こうした消費財を”低関与商材”と言います。

低関与商材は”CM等の広告が売上を大きく左右する”し、”リピート率が高い”商品です。

 

さて、低関与商材では、広告が売上に寄与すると書いたが、もう一つ強烈に寄与するものがある。それは、消費者は同じ商品を買い続ける、ということである。
そのため、莫大な広告費を投下しても、なかなか消費者は動かず、一人の消費者に自社製品を買うようにブランドスイッチをさせるには、数万円の広告費が必要というケースが良くある。

 

Amazon Dash Buttonは、この”ブランドスイッチ”のコストを大幅に下げました。

通常、低関与商材を購入した人が商材を使い切ると、ブランドスイッチする可能性が生まれますが、Amazon Dash Buttonだとそれが生まれません。

さらに、電池関係でヤバいことが・・・!

 

また、1年ごとに電池が切れるのもえげつない。
顧客は電池が切れたら、次のDash Buttonの購入を検討する。つまり、ブランドスイッチのリスクがAmazonのプラットフォーム上で行われることになったのだ。
そのため、1年後に他社のボタンに交換されたくないのであれば、Amazonに広告費を払わなければならない構造がここに生まれる。
1年で電池が切れるからこそ、Amazonプラットフォームが広告市場として成立するのだ。
Amazon Dash Buttonによって、広告費の投入先がテレビCMから、Amazonプラットフォーム上に移動したのだ。

顧客がどのAmazon Dash Buttonを保有しているかはAmazonが握っているため、「競合他社製品のDash Buttonを保有している顧客」に「自社製品のCMを見せる」「自社製品のDash Buttonを顧客に無償で送る」といった広告商材をメーカーに販売することができる。

 

Amazon Dash Buttonを利用することで、低関与商材メーカーの広告費の投入先がテレビ等の媒体ではなく、”Amazonそのもの”になったわけです。

加えて、前述にあるデバイスの”チープさ”が、この仕組みを支え、より強固なものにしています。

 

さらに、1年前後で電池が切れるというのも絶妙で、1年で、あれば商品をディスコン(廃版)にするための猶予としては十分である。
もし電池の寿命が10年持ってしまったら、商品を生産中止にしようとしてもAmazon Dash Buttonからの発注があるから、なかなか生産中止にできない、というジレンマが生まれる。
1年で電池が切れるのは、メーカーにとってもうれしいのだ。

 

”チープさ”を馬鹿にしてはいけませんね。

 

 

マーケティング的なヤバさ(消費者)

消費者視点での低関与商材の特徴は、「よく見るブランドを買う傾向」と「低価格が好まれる傾向」です。これらはいずれも低関与商材同士が比較される際に重視されるものですが、Amazon Dash Buttonはそもそも”低関与商材同士の比較”というものを無くしました。

 

Amazon Dash Buttonは「比較されない市場」を作ったのだ。低関与商材なので、顧客は品質を気にしないし、価格さえも気にしない。顧客の最大の関心は、その商品が切れているということなのだ。

加えて、水やトイレットペーパーといった車がなくては買いに行けないような大物をこの値段で運んでくれるのであり、その分のコストを勘案したら、大差がない。

 

以上3点、「Amazon Dash Buttonがヤバい理由」でした。

僕はエンジニアなので、「エンジニアリング的なヤバさ」が一番納得できました。

”古いデバイスを大事に使う”という行為はかっこいいですし、最高にイケてるわけですが、それは”ビジネスにおいてデバイスが先行した場合”に限ります。Amazon Dash Buttonはまったく異なる流れで誕生したデバイスなので、この考え方を当てはまりません。というか、当てはめてしまうと、”進歩”を妨げる結果となります。

しかし、何回読んでも参考記事は素晴らしい。簡潔かつ明瞭。

僕も将来こんな記事が書きたいものです。

 

 

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